カリキュラム内容

専門科目

医療分子薬学分野

授業科目の名称 担当研究室 講義の概要
医療分子薬学特論Ⅰ 薬用資源学 超高齢化社会を迎えた日本において、がん、心疾患、脳血管疾患が死因の半数以上を占めている。また、肥満症を基盤に発症する糖尿病、脂質異常症、動脈硬化症などの生活習慣病や認知症、サルコペニアなどの加齢性疾患も患者数が急増している。これらの疾患に対する予防法及び治療法の確立は喫緊の課題であり、研究が日々精力的に遂行されている。本講義では、がんを始め、各種生活習慣病、加齢性疾患の病態やその発生機序に関する基礎知識を学びながら、特にその治療薬に関する最新の研究成果や今後の研究展望について、腫瘍生物学分野および天然薬物作用学分野の観点から習得する。
生体機能化学
医療分子薬学特論Ⅱ 薬品分析学 本特論では、「物理化学」をキーワードとして、医療分子薬学領域の幅広い知識を習得し、その活用法の具体例を理解する。まず、医薬品開発における物理化学をベースとした製剤設計手法を理解するとともに、核酸医薬など次世代医薬品製剤の最新動向について学ぶ。次いで、様々な細胞応答を解析するための物理化学的手法を理解し、その最新の応用例を学ぶ。本講義で学習した製剤技術と細胞応答の解析法を通じて、医療分子薬学に対する基本的知識と発展的思考を習得する。
製剤学
医療分子薬学特論Ⅲ 衛生薬学 ヒトの健康に対して悪影響を与える環境有害因子の中で、有害金属類であるカドミウム、水銀、ヒ素および鉛に焦点を絞って、環境汚染並びに健康被害に関する現状、毒性発現分子機構、および有害金属類に対する生体防御機構について、最新の研究情報を含めて講述し、環境衛生学研究が果たすへべき役割とその重要性について解説する。また、多くの感染症を引き起こす微生物の分類同定方法から病原微生物の取扱の実際、さらに現在世界的に問題となっている薬剤耐性問題、新興または再興の感染症問題について理解し考察する場とする。また感染症の原因を「個」の微生物ではなく「集団としての微生物叢」として捉え解明する新しい考え方について解説し、考察する場とする。
微生物学
医療分子薬学特論Ⅳ 薬化学 本特論では有機化学や量子化学計算に関する最新の理論・技術・活用例を解説する。有機化学では遷移金属触媒を利用した基礎的な炭素-炭素結合形成反応・炭素-ヘテロ原子結合形成反応と複雑な天然物や光化学反応を利用した化合物の合成法に関して習得する。量子化学計算では、計算化学全般と理論的背景について概説し、分子のエネルギーや構造最適化、振動構造解析、励起状態の計算法に関して習得する。
生体有機化学
薬学総合教育

医療機能薬学分野

授業科目の名称 担当研究室 講義の概要
医療機能薬学特論Ⅰ 応用薬理学 神経細胞におけるシナプス伝達機序及び神経ネットワークの基本概念について解説する。また、電気生理学的、神経薬理学的、行動学的実験手法についても解説する。これらを基に、代表的な中枢神経ネットワークの機能、その障害と関連する疾病、治療薬について習得する。また薬物の作用点としてイオンチャネルに着目し、分子レベルでの薬効の理解を目指したトピックスを解説する。さらに薬効の解析には不可欠な生物統計学について、理論的背景、古典的な手法、先端的手法、応用実例の講義を基に、その理論および実践的手法を習得する。
薬効解析学
医療機能薬学特論Ⅱ 薬物治療学 本講義では疾患と薬物治療の知識をベースに、最新の病態学的メカニズムや薬物の作用機序、薬物療法の知識、薬学的アプローチによる薬物療法支援を学習する。糖尿病に関する病態、最新の糖尿病治療薬の作用機序や臨床効果、経口血糖降下薬のポジショニングや食事療法の現状など糖尿病に関する最新情報、糖尿病性神経障害成因の分子機構やその治療戦略、遺伝性肝臓病の分子機構や診断のための遺伝子解析およびその治療、小児、妊婦、授乳婦における薬物治療や小児における抗体製剤、遺伝子組み換え製剤や生物学製剤の薬物療法に関して習得する。
疾患病態学
医療機能薬学特論Ⅲ 薬剤学 生体内に投与された薬物は、投与部位から循環血液中へ移行し全身を巡り標的組織へ運ばれ、薬効を発揮する。薬効を最大限に発揮し、副作用を最小に止めるためには、薬物の体内動態を適切に予測する必要がある。薬効や副作用を体内の薬物動態から定量的に理解できるようになるために、薬物動態の理論的解析に関する知識と技能を習得する。 臨床論文を正しく理解し活用することは、薬物治療の適切化や臨床研究の実施において必須の知識およびスキルである。本講義では、代表的な研究デザインを題材とし、知識およびスキルを習得する。また、プロトコールに基づく薬物治療管理について、その方法と実践について理解する。
医療薬学
医療機能薬学特論Ⅳ 臨床薬学 本講義では、薬剤疫学を中心に学び、薬剤師としての EBM に基づく、薬学的アプローチによる薬物療法支援することを習得する。
実践薬学

特別研究

薬学特別研究(研究指導)

研究指導教員および研究指導補助教員のサポートの下で、学際的な学識を基盤とした独創的で先駆的な薬学及び医療薬学に関わる研究を展開する。様々な新しい課題を自ら発見・解決する能力、教員との深い議論を通じて研究を遂行する能力、薬学及び医療薬学における深い見識に基づいて論理的に思考する能力を習得する。

担当研究室 担当教員 研究指導テーマ
薬用資源学 井上 誠 教授 自己免疫・アレルギー・炎症性疾患の予防・治療を目指した天然薬物の探索及び開発に関する研究の指導を行う。
薬化学 安池 修之 教授 有機金属化学とケミカルバイオロジーの手法を用いて生体機能制御と創薬に関する課題の研究指導を行う。
生体機能化学 武井 佳史 教授 がん転移の分子機構の解明やがん転移抑制のための治療標的探索に関する研究指導を行う。
衛生薬学 佐藤 雅彦 教授 環境有害金属類の毒性発現機構やその生体防御機構の解明に関する研究の指導を行う。
薬品分析学 古野 忠秀 教授 免疫細胞内シグナル伝達の分子機構の解明と疾患発症における接着分子の役割解明に関する研究の指導を行う。
伊納 義和 講師 バイオサーファクタントと非ウィルスベクターを用いた遺伝子導入による細胞機能制御に関する研究の指導を行う。
薬効解析学 村木 克彦 教授 分子薬理学的・分子生物学的手法を用い、イオンチャネルを中心とした細胞情報伝達機構や分子薬効機序に関する課題の研究指導を行う。
波多野 紀行 講師 分子生物学的手法やバイオインフォマティクス情報を活用し、疼痛関連イオンチャネルと薬効に関する研究を指導する。
微生物学 河村 好章 教授 細菌の系統分類と感染症起炎菌の迅速検出・薬剤耐性の手法を用いて、病原微生物学の課題の研究指導を行う。
生体有機化学 神野 伸一郎 教授 光創薬を指向した機能性有機化合物の開発に関する研究指導を行う。
小幡 徹 准教授 分子標的指向性抗がん剤の耐性機構解明の手法を用いて、化学療法学の課題の研究指導を行う。
製剤学 山本 浩充 教授 患者指向性製剤、また医療従事者が使いやすい製剤の設計を目的とした、粉体工学、薬物送達学的観点に立脚した解決手法について研究指導を行う。
応用薬理学 櫨 彰 教授 中枢神経ネットワークの構造と機能の解明とその異常に伴う疾患と薬物治療に関する研究指導を行う。
大井 義明 准教授 中枢神経ネットワークの神経伝達機序の解明と薬物の作用機序の解明に関する研究指導を行う。
薬剤学 上井 優一 准教授 薬物の膜輸送に着目した医薬品の適正使用に関する研究指導を行う。
医療薬学 松浦 克彦 教授 薬物療法の有効性および安全性の維持・向上を図るための対策構築に関する研究指導を行う。
浦野 公彦 講師 薬物体内動態の変動要因解析の手法を用いて、個別投与設計・服薬支援システム構築に関する課題の研究指導を行う。
臨床薬学 河原 昌美 教授 臨床現場の課題解決と医薬品適正使用に基づく健康増進に関する研究指導を行う。
実践薬学 脇屋 義文 教授 薬物治療における医薬品適正使用及び薬剤疫学的手法を用いた評価に関する研究指導を行う。
薬物治療学 加藤 宏一 教授 糖尿病性神経障害を含む糖尿病合併症の病態解明および治療法の開発に関する研究指導を行う。
巽 康彰 准教授 疾患の分子病態解明とその治療薬の作用機序解明に関する研究指導を行う。
疾患病態学 鬼頭 敏幸 教授 抗がん剤の開発の手法を用いて、小児がんの化学療法学の課題の研究指導を行う。小児リウマチ疾患、川崎病などの小児特有の炎症疾患について
病態解明および治療法の開発に関する研究指導を行う。
薬学総合教育 武田 良文 准教授 生体機能制御機構に関する創薬化学の課題の研究指導を行う。

特別演習

医療分子薬学特別演習

所属する研究室において、薬学及び医療薬学に関する高度・専門的知識の習得に努める。最先端研究に関する学術論文や総説の抄読会を通じて、薬用資源学・生体機能化学・微生物学・薬化学・生体有機化学・製剤学・衛生薬学・薬品分析学・薬学総合教育に関する最新の専門知識を習得する。また、薬学特別研究の進捗状況、および、その意義や位置づけなどを発表し、医療分子薬学分野の多角的かつ幅広い視点からの質疑討論を実施する。さらに、それぞれの講演会や学術集会に積極的に参加して最新の研究動向を把握し、今後の研究推進と推進に活用する。

医療機能薬学特別演習

所属する研究室において、薬学及び医療薬学に関する高度・専門的知識の習得に努める。最先端研究に関する学術論文や総説の抄読会を通じて、薬効解析学・薬剤学・医療薬学・応用薬理学・疾患病態学・実践薬学・薬物治療学・臨床薬学に関する最新の専門知識を習得する。また、薬学特別研究の進捗状況、および、その意義や位置づけなどを発表し、医療機能薬学分野の多角的かつ幅広い視点からの質疑討論を実施する。さらに、それぞれの講演会や学術集会に積極的に参加して最新の研究動向を把握し、今後の研究推進と推進に活用する。