愛知学院大学 薬学部 医療薬学科

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第88回薬学セミナー

日時
平成28年11月16日(水)17:00~
場所
愛知学院大学 薬学部棟2階 大講義室(201)
演者
薬学部 応用薬理学講座 講師 兒玉大介
演題
神経系を介した骨代謝制御
要旨
骨は生体支持を担う骨格系の中心であると共に、カルシウム濃度調節を担っており、骨芽細胞による骨形成および破骨細胞による骨吸収を絶えず受けている。骨代謝調節機構として内分泌系や機械的刺激を介した機構が多く研究されてきたが、近年、交感神経や感覚神経が骨代謝制御において重要な役割を果たしていることが明らかとなってきた。交感神経の過剰な興奮は骨量の低下を招くことが示唆されており、骨粗鬆症モデル動物においてβアドレナリン受容体遮断薬の治療効果が示されている。また感覚神経についても、その喪失によって骨量の低下が起こる一方で、刺激に応答した骨吸収の促進にも関与していることが示唆されている。これらの神経系を介した骨代謝制御機構に関する最近の知見について、我々のデータを交えて紹介する。