糖鎖は細胞表面を覆う重要な分子群であり、細胞同士の相互作用や、細胞が周囲の環境を認識する仕組みに深く関わっています。ガレクチンは糖鎖を認識して結合する糖結合性タンパク質であり、がん、免疫、炎症、骨代謝など、さまざまな生命現象や疾患に関与することが知られています。
 本研究室では、特にガレクチン-1に着目し、がん細胞の増殖や遊走、腫瘍微小環境における細胞間相互作用に与える影響について研究を進めています。また、骨代謝においては、破骨細胞による骨吸収と骨芽細胞による骨形成のバランスが重要であり、このバランスの破綻は骨粗しょう症やフレイルなどの原因となります。これまでに、ガレクチン-1が破骨細胞分化を抑制することを明らかにしており、現在はその分子機構や、破骨細胞表面に存在するガレクチン-1リガンドの同定を目指しています。
 これらの研究を通じて、糖鎖とガレクチンを介したがん悪性化や骨代謝制御の仕組みを明らかにし、新たな疾患制御法の基盤となる知見を得ることを目指しています。


参考論文