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第100回記念薬学セミナー

日時

令和元年7月24日(水)17:30~

場所

愛知学院大学 薬学部棟2階 201大講義室

演者

東京薬科大学薬学部 公衆衛生学教室 藤原 泰之 教授

演題

ヒ素曝露による血管病変発症機構の探索

要旨

ヒトの健康は化学物質など環境中に存在する様々な有害因子によって脅かされている。ヒ素は世界中に広く存在する環境汚染物質であり、その曝露により血液循環障害や動脈硬化症などの血管病変発症のリスクが高まることが知られている。血管内皮細胞は血管内腔を一層で覆う細胞であり、血液凝固・線溶系を始めとする様々な血管機能の調節に関与していることから、この血管内皮細胞の機能障害は血管病変発症の重要な要因となり得る。演者はこれまでに、ヒ素曝露による血管病変発症機構の解明を目的とし、培養血管内皮細胞を用いて、血管内皮機能に対するヒ素の作用並びにその作用機構の解明を試みてきた。本講演では、ヒ素曝露による血管病変発症機構の探索研究を中心に発表するとともに、現在並行して行っているメチル水銀曝露による末梢神経障害発症機構の解明研究並びに光線力学療法における光感受性物質の毒性学的研究についても併せて紹介する。