第47回 薬学セミナー

日時 平成23年5月18日(水)17:00~18:00
場所 薬学部棟 2階 大講義室(206)
演者 徳本 真紀 博士
独立行政法人 理化学研究所 特別研究員
演題 カドミウム腎毒性発現機構に対するユビキチン・プロテアソームシステムの関与
内容  カドミウムは環境中に広く存在する有害重金属であり、慢性腎毒性を引き起こすことが知られているが、その毒性発現機構はほとんど明らかにされていない。我々は、カドミウムによる毒性が出現する手前の段階において発現が変動する遺伝子の網羅的解析を足掛かりに、in vitroおよびin vivoの系を用いてカドミウムによる腎毒性発現機構の解明を目指して研究を進めている。
 近年、重金属の毒性発現機構とユビキチン・プロテアソームシステムとの関係についての研究が注目されている。我々は、カドミウムがユビキチン転移酵素の遺伝子発現を顕著に抑制し、これによりユビキチン・プロテアソームシステムで分解されるp53が過剰に蓄積してアポトーシスが誘導され、カドミウム毒性が発現することを見いだしている。本セミナーでは、これらについての詳細な研究成果を紹介する。

愛知学院大学薬学部医療薬学科
名古屋市千種区楠元町1-100
問い合わせ先:薬学部教務委員会(担当:佐藤、連絡先:内線2300)

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