薬学部の目的、ポリシーについて

人材の養成・教育研究上の目的

薬学部は、「行学一体・報恩感謝」の精神をもち、医療を協働の場として主体的に活躍できる人材の養成を目的としています。そのための教育研究上の目的として、生命の尊厳に関する深い認識と高度な薬学的知識・技能及びその応用力を有するとともに、変容する社会の求めに応えるために生涯にわたって学び続ける探究心をもった医療薬学専門人の育成を掲げています。

卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

所定の授業科目及び186単位以上を修得した者で、下記の到達目標に示された能力を有すると認められる者に、学士(薬学)の学位を授与します。

知識・理解
  • 幅広い教養と薬学的基礎知識を修得し、医療・福祉・介護・公衆衛生の分野においてどのように応用されるかを理解している。
  • 患者・生活者に適切な医療を提供するために必要な医療系、衛生系、臨床系、発展系科目に関する高度な薬学的専門知識を修得し、その応用方法を理解している。
当該分野固有の能力
  • 薬学的エビデンスならびに患者・生活者の情報に基づいた薬物治療法と服薬指導および患者本位の薬学的管理を提案できる。
  • 社会や地域住民の健康福祉・公衆衛生向上のために、医薬品や他の化学物質が生命や環境に及ぼす影響を専門的な観点から理解し、薬剤師として適切な情報収集と提供ならびに課題解決方法の立案ができる。
  • 患者・生活者や他の医療従事者と必要なコミュニケーションを図り、質の高い医療・福祉・介護・公衆衛生の提供に貢献できる。
汎用的能力
  • 自身の意見を伝え、他者を理解するために、適切なコミュニケーションが取れる。
  • 科学的観察力、情報分析力、論理的思考力を用いて多面的に問題を発見し、解決策を立案できる。
態度・姿勢
  • 協働の場において、自身が取り組むべき課題を理解し、適切に行動できる。
  • 薬剤師に求められる倫理観に基づいて主体的に活躍し、社会・公衆衛生・医療に貢献しようとする意欲と態度を備えている。
  • 社会の変容に対応するため、生涯にわたって自主的に研鑽を続ける姿勢を備えている。
  • 医療を担う次世代の人材を育成する意欲と態度を有している。

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

薬学部では、ディプロマ・ポリシーに示す知識・理解、当該分野固有の能力、汎用的能力、態度・姿勢を修得するため、薬学教育モデル・コア・カリキュラムに準拠した科目および本学独自の科目を以下の基本方針に沿って配置したカリキュラム(教育課程)を編成しています。

  1. (カリキュラム編成)豊かな人間性と倫理観を養うために、教養教育科目ならびに「社会と薬学」に関する専門教育科目を配置します。
  2. (カリキュラム編成)適切な医療の提供に必要な薬学的知識・技能を修得するために、教養教育(薬学基礎系)と専門教育(「基礎薬学」、「医療薬学」、「衛生薬学」、「臨床薬学」)に関する授業科目を体系的に配置します。
  3. (カリキュラム編成)情報分析活用能力、問題発見能力及び問題解決能力、コミュニケーション能力を身につけるために、講義科目と実習・演習科目を順次性よく配置します。また、医療薬学専門人としての知識・技能・態度の向上を図るために、多職種連携教育や実務実習前の導入教育、臨床実務実習、ならびに実務実習後の応用演習教育を実施します。
  4. (カリキュラム編成)持続的な医療への貢献に必要な科学的探究心と自己研鑽能力を涵養するために、4~6年次に「卒業研究」を配置します。
  5. (学習内容・方法)医療現場における課題をチームとして対応する能力を身につけるため、また講義で修得した専門知識を有機的に結びつけて活用できるようにするために、実習や演習においてグループ学習を導入します。
  6. (学修成果の評価方法)主として、知識は客観試験や論述試験によって学修到達度を評価します。また、各学年の年度末に知識レベルの学修到達度を形成的に評価するとともに、4年次および6年次の薬学総合学習において総括的に評価します。
  7. (学修成果の評価方法)知識・技能・態度・コミュニケーション能力の到達度と医療薬学専門人としての総合的な能力を、ルーブリックを用いて形成的に評価します。6 年次の卒業研究は卒業論文や実験ノート、レポート、プレゼンテーション等に基づいた総括的な評価を実施します。

入学者受け入れの方針(アドミッション・ポリシー)

「人材の養成・教育研究上の目的」を理解し、生涯にわたって学び続ける探究心をもった医療薬学専門人に成長する資質・能力を身につけている人材を求めます。そのため、理科、数学及び語学を十分に修学した上で、基本的なコミュニケーション能力を有し、主体的に勉学に努めることができる人材を受け入れます。一般選抜では基礎学力と論理的な思考に基づく応用力、学校推薦型選抜では基礎学力と主体性、特別選抜では基礎学力とコミュニケーション能力に重点をおき、志願者の多様な資質・能力を総合的に評価します。