愛知学院大学 薬学部 医療薬学科

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第82回薬学セミナー

日時
平成27年7月1日(水) 17:00~
場所
愛知学院大学 薬学部棟2階 大講義室 (201)
演者
村木 克彦 教授 薬学部 薬効解析学講座
演題
カチオンチャネルの新展開:その新たな機能と薬物標的としての可能性
要旨
おもにNa+やCa2+を透過させるカチオンチャネルは、単一チャネル電流が初めて記録され、また遺伝子配列が初めて明らかにされたイオンチャネルである。しかしその多様性のため、いまだ不明な点が多い。とくに機械刺激を受容し、メカノセンサーとして機能する伸展活性化カチオンチャネル(SACC)は、その候補分子が多数提唱されてきたが、いまだ結論には至っていない。一方、Costeらによって報告されたPiezoチャネルはその性質が、生体位でのSACCに極めて近いことから、有力なSACC候補分子と考えられている。本講演では英国Leeds大学Beech教授らとの共同研究の成果として、血管内皮に存在するPiezo1チャネルが血流によるずり応力のメカノセンサーとして機能し、胎児期における血管ネットワーク形成に関わることを紹介する。