薬科学研究科の概要

 薬科学研究科は、「わが国の医療および保健衛生の質的向上に貢献したい」と希求している愛知学院大学の理念を育み達成していくために、建学の精神である「行学一体・報恩感謝」に則り、大学院薬科学研究科薬科学専攻(修士課程)を2009年4月に開設しました。

 大学院薬科学研究科薬科学専攻(修士課程)では、4年制薬学部卒業者や医療系および理工系学部卒業者などを対象に、医療分子薬学および医療機能薬学の二つの分野を設置し、薬学領域の高度・最先端の知識と技術を習得するとともに、医療人に必要とされる高い倫理観や社会的責任感のさらなる涵養を目指す「21世紀の高度先端医療の推進に貢献できる薬剤師・薬科学研究者」を養成します。

 また、薬科学研究科薬科学専攻(修士課程)では、社会人学生を積極的に受け入れています。社会人(薬剤師)に修学可能なコースを設置し、薬剤師のキャリアアップに貢献するとともに、最新の薬科学・医療薬学の知識と技術を教育・研究指導し、社会をリードする人材を育成します。

薬科学研究科薬科学専攻(修士課程)

医療分子薬学分野

 本分野は、社会情勢や社会制度の急速な変化に応じて多様化した疾病の治療に対応できる最新の医薬品の知識・情報と生命科学の急速な進歩に呼応して、新しい医療分子薬学の創設に重きを置き研究を行う分野です。本分野では分子生物学、遺伝子工学および細胞工学などの最先端の技術を取り入れ、疾患における病因や生体機能、さらには治療薬における薬効の分子レベルでの解析、並びに先端医療における合成化合物や天然化合物を利用した医薬品開発に関する基礎研究を実施します。疾患の分子機構解明から先端医療を先導する医薬品開発までを含む幅広い研究を展開することによって、医療薬学における高度専門知識および技術の習得を図ります。すなわち、医薬品化学、天然薬物作用学、環境衛生学、免疫細胞情報学、分子薬効解析学、微生物学を基盤とする医療分子薬学分野の研究課題を設置し、先端医療薬学を担う研究者の育成を行います。また、感染制御専門薬剤師および漢方薬・生薬認定薬剤師の養成に向けた高度な専門教育ならびに技術習得の指導を行います。

医療機能薬学分野

 本分野は、高度・多様化した医療に対応し、医療薬学における多面的な要因を解明・改善し、医療機能薬学の発展・充実に重きを置き研究を行う分野です。本分野では、疾患の原因となる生体機能異常・障害の機能解明、医薬品適正使用のための剤形開発と投与計画及び薬物動態解析、高齢化社会に適した薬剤および使用方法の開発、患者のQQLを考慮した予防・治療薬の開発、薬害および副作用の予測とそれらの防止、ならびに治験薬管理における高度専門知識と技術の習得を目指し、医療機能薬学分野の基礎研究と応用研究を行う特別研究を実施します。高度の専門知識および技術の基盤となる基礎研究とその応用、ならびに医療薬学の育成と、臨床における医療薬学の教育、研究、薬剤師活動の推進・展開について研究を行います。すなわち、化学療法学、製剤学、医療薬剤学、神経薬理学、臨床薬物動態学、疾患病態治療学を中心とする医療機能薬学分野の研究課題について指導を受け研究を遂行します。また、がん専門薬剤師の養成に向けた高度な専門教育並びに技術習得の指導を行います。

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