薬品物理化学II

科目名 薬品物理化学II
開講学科 医療薬学科
部門 専門科目
開講種別 秋学期
対象学年 2学年
担当者 小川 法子, 山本 浩充【製剤学】
単位数 1単位
曜日・時限1 木曜日2時限

授業の概要(目標) 薬品物理化学では、物質の性質や身の回りで起こる諸現象を物理的側面からとらえ、薬学と関連する調剤や製剤設計、さらには近年注目を集めているドラッグデリバリーシステムの構築といった応用分野の基礎を学ぶ。 本講義では、薬品物理化学Iにつづき、固体・液体の性質、界面化学、エマルションなどの微粒子分散系、レオロジー、拡散の概念と物質の輸送過程、反応速度論について物理化学的側面より概説する。
授業の内容・スケジュール 1.概論と物理化学の修得に必要な基礎知識の復習 固体の性質、結晶構造と回折現象について理解し、これらが関連する薬学のパラメーターについて説明できる。
2. 溶液の性質 溶解現象に関し、温度やpHなどと溶解度の関係について理解する。溶解速度に影響を及ぼす因子が列挙できる。
3. 界面化学1 界面張力の概念、界面不活性物質、界面活性物質の違いについて、溶液の界面張力、吸着量の観点から説明できる。界面張力の測定法について説明できる。
4.界面化学2 界面活性剤の性質、界面活性剤の種類・用途について説明できる。
5.界面化学3 界面における吸着平衡について理解する。表面のぬれ現象について説明できる。 
6.2成分系での液相分離について、温度と系内の状態を理解し、説明できる。
7.2成分系での気相-液相、液相-固相の温度変化による状態変化について説明できる。
8.電解質溶液の性質を理解し、説明できる。
9.電解質溶液におけるイオン独立移動の法則、イオンの輸率について説明できる。
10. 反応速度論1 反応次数と反応速度の関係について理解し、半減期などが計算できる。
   反応次数の決定方法を説明できる。
11. 反応速度論2 代表的な複合反応を列挙し、特徴について説明できる。
12. 反応速度論3 反応速度に影響を及ぼす因子を列挙し、説明できる。
13. 高分子の構造と高分子溶液の性質について説明できる。 
方略 口述講義に加え、実際に起こる諸現象を学生の前でデモンストレーション実験をしながら講義を行い、学生の理解度を高める。デモンストレーションが難しい場合は、動画などのコンテンツを利用しながら理解力を高める講義を行う。また適宜、問題演習や学生への問いかけを行い、思考能力を形成させる。
評価方法(基準等) 定期試験(100%) 記述と計算の両方が60%以上の得点で合格とする。
テキスト・参考文献 教科書:Innovated 物理化学大義(京都廣川書店)参考書:エピソード物理化学(京都廣川書店)、最新 薬剤学(廣川書店)、薬剤学(丸善)、パザパ物理化学演習(京都廣川書店)
適宜、関連ハンドアウトを配布
備考